アプリケーションのインストール 従来の方法

WindowsMobile端末はパソコンとの連携が前提として作られています。その為アプリケーションの導入もパソコンと連携して行うように作られている場合が多いです。
ちなみに、アプリケーションの導入前には、必ず「バックアップ」をとっておくようにしましょう。
また、アプリケーションに同梱されている、又はアプリケーションの配布サイトなどに掲載されている「readme」や「はじめにお読みください」といった類のマニュアルファイルは必ず熟読しましょう。

アプリケーションの導入手順としては以下のようなフェーズに別れます。

1.アプリケーションをダウンロードする

2.ファイルが圧縮されている場合、ファイルを解凍する

3.セットアップを実行する

これらについて順を追って説明していきます。

1.アプリケーションのダウンロードについて
 
配布先によっては機種別にダウンロード用のファイルが別れている場合があります。
この場合どのファイルをダウンロードすればいいのかわからない、という話をよく聞きますのでまずそれについて説明します。
 
どれを落とせばいいのか?
WindowsMobile端末用のアプリケーションをダウンロードしようとした際、●●用、●●用、という具合に対象が様々あってどれをダウンロードして良いのかわからなくなる場合があります。
それもそのはずでWindowsMobile端末のOSは現在に至るまで

PalmSizePC

PocketPC

PocketPC2002

PocketPC2003

PocketPC2003SE(VGA&QVGA

WindowsMobile5(VGA&QVGAとその他)

WindowsMobile6(VGA&QVGAとその他)

WindowsMobile6.1(VGA&QVGAとその他)←今ここ

WindowsMobile6.5(VGA&QVGAとその他)

といった変遷をたどってきています。そのためこれまで様々なOSや機器を対象にアプリケーションがリリースされています。
本来はずばりそのOSのバージョン用のファイルをダウンロード(インストール)するのが最も好ましいのですが、明示的に最新のOSに対応していないアプリケーションなどもあります。その場合は出来るだけ直近のOS用のファイルをダウンロード(インストール)する事をお勧めします。

たとえばWindowsMobile6.1用のアプリケーションはWindowsMobile6.1用(WM6.1などと記述される場合も多い)を利用するのが好ましいのですが、無い場合にはWindowsMobile6→WindowsMobile5→PocketPC2003SE用→PocketPC2003用→PocketPC2002用→PocketPC用の順に動作する可能性が高いといえます。
 
CPUについて
WindowsMobileは過去様々なCPUに対応していたため、様々なCPU用のアプリケーションがリリースされている場合があります。
例えば「MIPS」や「SH3」「ARM」用といった物です。
最近発売されている端末のCPUについてですが、大半のものにARM互換のCPUが多く使われています。
CPU別にもアプリケーションが別れている場合はなるべくStrongARM(単にARMと表記されている場合もあります)用のものをダウンロード(インストール)する事をお勧めします。
最近発売されている端末上では「MIPS」や「SH3」用のプログラムは動作しません。
 
解像度について

さらに気をつけるべき事は、アプリケーションの解像度です。
WVGAの端末はWVGA用を、VGAの端末はVGA用を使わないと、画面のレイアウトが崩れてしまい、まともに利用できないばあいなどがあるので気をつけましょう。
 
Editionについて
また、アプリケーションによっては「for Smartphone」「for Phone」といった注意書きがされているものもあります。
ここで注意するべきことは、上記のような注意書きがされているものは大半が画面タップが必要なくキー操作のみで操作を完結させる「Standard用」だという点です。
導入してみたら画面タップが効かない!などという場合もありえますので注意しましょう。
OSの種類と機種名についてはこちらを参照。

2.ファイルが圧縮されている場合、ファイルを解凍する
 
ダウンロードしたファイルは圧縮されている場合が多く、そのままではセットアップ出来ない場合があります。
セットアップを実行するためにはファイルを解凍する必要があります。
その為にもアプリケーションの配布形式について説明しておきましょう。
アプリケーションをダウンロードすると、以下のような拡張子のファイルがダウンロードされると思います。
 
zip、lzh、exe、cab
 
これらのファイルは以下の3つの種類に分類されます。
 
・圧縮ファイル(zip又はlzh形式で圧縮されたファイル)
・自己解凍形式の圧縮ファイル(exe形式のファイル)
・未圧縮での配布(exe、cabなどのファイルでの配布)
 
圧縮ファイルでの配布とは

zipやlzhといったファイル圧縮形式で圧縮された状態で、アプリケーションを配布する事です。圧縮する理由としては「一度に多数のファイルを一つにまとめて配布できる」「サイズを小さくできるのでダウンロードにかかる時間が短縮できる」などがあります。
配布するファイルのファイルサイズが大きい、複数のファイルを一度に配布したい、配布に使っているサーバがcab形式のファイルの配布に対応していない。(ごくまれにあるみたい)などの理由もあります。
圧縮ファイルを解凍するには、圧縮ファイルの解凍ソフトがPCに入っている必要があります。筆者は+lhacaを愛用しています。

圧縮ファイルを解凍すれば次の「3.セットアップを実行する」に進めます。
 
自己解凍形式の圧縮ファイルでの配布とは

exe形式のファイルで配布され、ダウンロード後実行すると自動的に圧縮されていたファイルが解凍されます。自己解凍形式の圧縮ファイルで配布する理由としては上記圧縮ファイルで配布する理由に加えて「PCに解凍ソフトが入っていなくても解凍できる」という理由があります。ただし、この形式での配布はさほど一般的ではありません。

ファイルを実行して解凍すれば次の「3.セットアップを実行する」に進めます。
 
未圧縮での配布とは

未圧縮での配布とは、圧縮せずにそのまま「セットアップ」作業に移れるファイルです。
cab、exeといった形式のファイルで配布されます。
 
exe形式のファイルには「自己解凍形式の圧縮ファイルでの配布」の物と「未圧縮での配布」の物があります。
この区別の仕方は「実際にPC上で実行してみる」のが手っ取り早いです。ファイルが解凍された場合は自己解凍形式の圧縮ファイル、それ以外(Setupプログラムが起動する、エラーがでる)の場合は未圧縮での配布という事になります。

3.セットアップを実行する

アプリケーションのセットアップは大別して以下の3つに分類することが出来ます。
 
・ActiveSync経由での導入
・cabファイルをコピーしての導入
・exeファイルをコピーしての導入

 
これら3つについて説明します。
 
ActiveSync経由での導入とは

WindowsMobile端末をPCとActiveSyncで接続し、その状態でインストールプログラムをPC上で実行してインストールを行う方法です。

アプリケーションメーカーなどから販売されているアプリケーションの多くはこの方法で導入する物が多いです。
 
cabファイルをコピーしての導入とは

WindowsMobile5端末上にcab形式(Microsoftが開発したアプリケーション導入に適したファイルの圧縮形式。拡張子が.cab)のファイルをコピーし、WindowsMobile5の端末上で実行してインストールを実行する導入の方法です。

cabファイルをそのまま配ることで、PCと接続せずにWindowsMobile端末単体でアプリケーションの導入が行えるのが便利です。
 
exeファイルをコピーしての導入とは

WindowsMobile端末上で実行可能なexe形式のファイル(及び必要であればそれが動作するのに必要な他のファイル群)をそのままWindowsMobile端末上にコピーすることで導入する方法です。

インストールは出来れば決まったProgram Filesなどのフォルダに、そのアプリケーション用のフォルダ(\Program Files\Easydialなど)を作ってコピーするのがお勧めです。

また、この方式で導入したアプリケーションは、このままではスタートメニューや、ボタンの割付で設定が行えません。
導入後はこのexeファイルのショートカットをWindows\スタートメニュー\プログラムの下にショートカットを作っておくことをお勧めします。

ショートカットの作成には「ファイルエクスプローラー」を利用します。
 
1.ショートカットを作りたいアプリケーションをタップアンドホールドし、メニューから「コピー」を選びます。
2.\Windows\スタートメニュー\プログラムを開き、右下の「メニュー」→「編集」→「ショートカットの貼り付け」を選択します。

 
 

以上で導入は終了です。